前回はインプラント全部床義歯の事をブログに書きましたが、当医院では普通のインプラント治療もしております。
インプラント治療の流れを、初診から完成まで説明したいと思います。
奥に噛み合わせを無くした30歳男性
近くの開業医師のいとこの方で、地方在住の男性です。
主訴は「この機会に悪い所をすべて直したい」でした。
初診(初めて私の診療所にいらした日にち)は平成28年 9月17日 初診時のレントゲンです。
虫歯により9本の歯を抜かないといけません。
また両側の奥歯が無いため、噛み合わせが悪いです。
9/17 9/19 9/23 3回で9本の虫歯を抜きました。
左上の歯は上顎洞に近接しているため、インプラントは難しい場所です。
また 副鼻腔炎(上顎洞炎)の症状もあったので、マクロライド系抗生剤を処方しました。
インプラントは骨が無い方には難しいです。
当医院では、大学の口腔外科の先生がインプラント手術をしています。
人工骨補填、ソケットリフトなど無料で行っています。
人工骨は材料費のみ頂いています。
通常、抜歯後 3か月おいて、骨が良くなってからインプラント手術をしますが、
この症例は、上の歯という事もあり4か月以上あけて インプラント植立します。
4か月の間、普通の治療をします。
大きな問題は右下奥歯の2本が出ていることです。
対合歯(抜歯した歯)が、かなり前に虫歯になった為、下の奥歯が上の歯肉と当たっています。
このため、上の顎に、インプラントの人工の歯が入るスペースがありません。
また、咬合平面が悪くなり、インプラントを入れてもうまく噛めません。
右下の2本の神経を取って、左右のバランスを良くするようなクラウン(かぶせ物)を入れ、仮義歯を入れました。
少しでも咬合を高くしたい!!
その為、仮義歯は少し高くします。
またその他の齲蝕治療もいたしました。
インプラントは7本、平成29年1月と3月 2回にかけて行いました。
左上の真ん中のインプラントはソケットリフトでいけました。
ソケットリフトをした為、上部構造(かぶせ物)まで4か月待たなければいけません。
その間、仮義歯の調整をして、噛み合わせを決定しました。
4か月後、二次オペ その後3週間後の完成です
私のインプラントはねじ込み式インプラントです。この人工の歯の真ん中に穴が開いているのは
そのためです。装着後、この穴は塞ぎます。
わが診療所のインプラントは、極力 骨ギリギリまでインプラントを入れます。
インプラント歯周炎になりにくい、綺麗なかぶせ物にしたいからです。
二時オペ、印象、技工操作は大変です。技工所さんもとても上手いです。
でも 良い上物ができます。
平成29年7月に完成しました