この患者さんは、栄養士さんです。
初診時、上顎を覆う義歯が入っていました。
特に上顎を覆う事に違和感を持たれてはいませんでしたが、鵜を顎を覆わないノンクラスプ義歯を入れました。
ご職業が食べ物を扱う仕事なので 口蓋皺壁を覆わなければ味覚や温度を感じる、舌を上顎につけてすり潰しが出来る事を伝えました。
下の写真は口蓋皺壁、お口の中のデコボコを撮影した物です。
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食べ物を潰すのは、歯だけではありません。 前回の入れ歯ファイルでお話しましたが、物をベロにのせ、口蓋皺壁の溝でつぶして食べる事もします。
たとえば、豆腐
豆腐は柔らかく、歯で潰すより、ベロと口蓋皺壁で潰して食べた方がおいしいと思います。
舌には「甘い」「塩辛い」「酸っぱい」「苦い」4つの味があります。
ベロの場所によって、味が分かります。
豆腐は大豆の甘味があります。豆腐のお塩や醤油、ごま油、ポン酢など色々な薬味をかけます。
歯で潰すより、舌と口蓋皺壁で食べた方が味見が分かります。
チョコレートと一緒です。
口蓋を覆われている入れ歯を入れている方は、ある程度年配の方が多いです。
若い時の味は、頭の中で記憶されています。
口蓋をを覆っていないノンクラスプ義歯を入れる事により、前の記憶が蘇ります。
味覚の伝達は脳を良くします!!
美味しい物たべて、楽しく生きててほしい。
そう考えています
説明が長くなりましたが 下の写真が制作した物です。
残っている2本の歯を土台にしたノンクラスプ義歯です。
ノンクラスプ義歯は噛んだ時のたわみがあるので、金属を入れました。
この患者さんからお手紙を頂きました
新しい入れ歯になって半年余り過ぎました。
しっくり合うまで時間はかかりましたが(1~2か月)、先生は何回でも調整して下さり、今では手入れも楽に出来、自分の歯になりました。
食事を作るのと食べるのが大好きな私のにとって美味しく食べられる事は、残りの人生の楽しみでもあります。
今の入れ歯は歯茎にピッタリしているので、動きにくく、口蓋も広くなったので、味がしっかり感じることができるようになりました。
今まで、肉や魚や煮物など半分かんで飲み込んでいたのが、充分噛んで味わうことができるようになりました。
冷たいビールや温かい味噌汁も、おいしく戴くことができます。
定期的に手入れもしていただけるし、お値段もリーズナブルです。
入れ歯で悩んでいる方、迷っている方、お勧めしたいと思います。(H.E 78才)
義歯は難しい症例が多いです。
ます患者さんに色々な事を伺います。
歯科衛生士の妻と私で左右でバランスよく噛めているのか、好きな食べ物は何か?などを聞きます。
患者さんに合った入れ歯を作りたいと思っています。
私の歯科医院はお年寄りの方が多いです。
何故かというと、中島歯科医院は父親が始めたので、かなり古い歯科医院です。
1974年 設立です。
僕が子供の時を知っている患者さんもいます。
私は桃井第二小学校出身ですが、私の小学校五年六年の先生にも義歯を入れました('◇')ゞ
これも難しかったです。 (大笑い)